CDS株式会社ロゴ(銘柄コード2169・技術系サービス企業)

株式投資 高配当株分析

【高配当株分析】CDS(2169)は今が買い時?8期連続増配予定の技術系サービス企業を徹底解説

**配当利回り4.13%×8期連続増配予定×自己資本比率78.1%**で注目されるCDS。2024年12月期は売上高104.92億円(前期比7.9%増)、営業利益15.06億円(同2.8%増)と増収増益を達成し、ものづくり支援のスペシャリストとして安定成長を続ける隠れた優良企業を、最新決算を基に詳しく分析してみました。

CDSの現在の投資魅力度

基本データ(2025年6月1日時点)

  • 株価: 1,793円
  • 配当利回り: 4.13%(2025年予想74円)
  • 配当金: 74円予想(前年68円から8.8%増配、記念配当除く)
  • 時価総額: 約122億円
  • PER: 12.0-13.0倍、PBR: 1.4倍

投資家注目ポイント

8期連続増配予定(2018年度から2025年まで)
✅ **配当利回り4.13%**の高い配当収入
✅ **自己資本比率78.1%**の健全な財務基盤
✅ **営業利益率14.36%**の高収益体質

基本情報・プロフィール

企業概要

  • 銘柄コード: 2169
  • 企業名: CDS株式会社(CDS Co.,Ltd.)
  • 業種・セクター: サービス業(技術系サービス)
  • 設立: 1980年2月
  • 従業員数: 約304名(連結:693名)
  • 上場市場: 東証スタンダード市場、名証プレミア市場
  • 決算月: 12月
  • 本社所在地: 愛知県岡崎市舞木町字市場46
  • 資本金: 9億4,032万円

事業内容

技術情報マネジメントグループとして、自動車・情報家電・産業機械・FA機器・医療機器会社を主要顧客に、技術出版物の企画・編集・翻訳・出版、ロボットシステム開発、3D-CAD設計支援&技術システムの開発受託を行っています。

配当関連指標(最重要項目)

配当実績と予想

CDSは、2018年度より8期連続増配を継続予定であり、2024年12月期は記念配当10円を含む78円、普通配当ベースでは68円(前期比3%増)を実現。2025年12月期は前期比8.8%増の74円を予想しています。

配当推移(普通配当ベース)

年度配当金前年比配当性向
2017年40円-40.7% 増配開始前
2018年44円+10%35.1%
2019年50円+14%34.3%
2020年55円+10%54.1%
2021年56円+2%46.1%
2022年60円+7%40.7%
2023年66円+10%45.1% 6期連続増配
2024年実績68円+3%50.3% ※+記念配当10円
2025年予想74円+8.8%8期連続増配予定

記念配当の詳細

2025年2月1日の創立45周年を記念し、2024年12月期において1株当たり10円の記念配当を実施。2024年の総配当は78円(普通配当68円+記念配当10円)となりました。

配当方針

  • 基本方針: 経営基盤の強化に必要な内部留保を確保しつつ長期的な安定配当を維持
  • 配当性向: 最低30%のラインで意識、現在50.3%とやや高水準
  • 透明性: 毎期、財政状況と資産の見通しを総合的に勘案して配当を決定

財務分析(健全性チェック)

損益計算書の推移

2024年12月期の連結業績:

  • 売上高: 104.92億円(前期比+7.9%)
  • 営業利益: 15.06億円(前期比+2.8%)
  • 経常利益: 15.05億円
  • 純利益: 10.57億円(前期比+5.8%)

主要財務指標

指標2024年12月期評価
ROE11.87%優良水準
ROA9.28%良好
自己資本比率78.1%非常に健全
営業利益率14.36%高収益
PER12.0-13.0倍適正水準
PBR1.4倍適正水準

5年間の業績推移

年度売上高(億円)営業利益(億円)純利益(億円)EPS(円)
2020年79.07.56.9101.6
2021年83.7110.458.28121.5
2022年96.5815.5010.06147.5
2023年97.2214.659.88146.4
2024年104.9215.0610.56154.9
2025年予想107.8815.3810.58155.1

フリーキャッシュフロー

営業活動によるCFが9億9,069万円、フリーキャッシュフロー8億7,451万円と安定した現金創出力を保持。

事業分析

主力事業の収益構造(2024年セグメント変更後)

1. 技術情報ソリューション事業(売上構成約30%)

  • 事業内容: 技術資料、教育資料、作業要領書、取扱説明書、パーツガイド、整備解説書等
  • 特徴: 多言語翻訳、デジタルコンテンツ制作

2. FAロボットソリューション事業(売上構成約25%)

  • 事業内容: 設計・CAD・解析業務等の受託及び技術者派遣、ロボットシステム製造、FAエンジニアリング、Robo-Trainerの製造・販売
  • 特徴: 工場自動化システム構築

3. デジタルソリューション事業(売上構成約15%)

  • 事業内容: 製造業等における製品開発に係る技術系システムの開発・運用及び企画・コンサルティング等
  • 特徴: DX推進支援

2026年度業績予想

  • 売上高: 107.88億円(前期比+2.8%)
  • 営業利益: 15.38億円(前期比+2.1%)
  • 営業利益率: 14.3%の高水準維持

中期経営戦略

成長戦略の柱

  1. 事業再編によるシナジー創出: 2025年より実施される事業再編
  2. 製造業DX市場への参入: 市場規模3.6倍成長予測に対応
  3. FAロボット市場の拡大: 労働力不足による構造的成長

リスク分析

主要リスク要因

  • 製造業依存: 主要顧客の設備投資動向に業績が左右される可能性
  • 人材依存: 技術者の確保・育成が事業拡大の鍵
  • 技術変化: AI・自動化技術の進歩による業務内容の変化

財務上のリスク

  • 有利子負債: 6億円と低水準で財務リスクは限定的
  • 為替リスク: 海外事業拡大に伴う為替変動影響

市場リスク

  • 景気敏感性: 製造業の設備投資サイクルに連動
  • 競合激化: IT系企業の参入による価格競争

投資判断:3つの重要ポイントを踏まえた総合評価

重要検討事項1:財務安定性と収益性の両立

現状

  • 自己資本比率78.1%の健全な財務基盤
  • 営業利益率14.36%の高収益体質
  • ROE11.87%、ROA9.28%の優良指標

投資家への影響 結論: 中小型株としては稀な財務安定性

  • 配当持続性の高さ
  • 経済変動への耐性
  • 成長投資余力の十分性

重要検討事項2:明確な成長戦略

2025年度目標

  • 売上高:107.88億円(+2.8%)
  • 営業利益:15.38億円(+2.1%)

中長期成長戦略

  • DX市場拡大: 2027年に2022年比3.6倍成長予測
  • 事業再編効果: シナジー創出による収益基盤強化
  • 海外展開: フランス子会社活用の多言語サービス

重要検討事項3:魅力的な配当政策

配当の魅力

  • 配当利回り4.13%の高水準
  • 8期連続増配予定の安定性
  • 配当性向50.3%とやや高めながら増配継続

配当成長実績

  • 2017年40円→2025年予想74円(1.85倍)
  • 年平均成長率約8%の安定成長

同業他社との比較

銘柄配当利回り増配実績自己資本比率特徴
CDS(2169)4.13%8期連続予定78.1%技術ドキュメント
シイエム・シイ(2185)3.56%2期連続78.1%マーケティング支援
クレステック(7812)4.52%4期連続41.4%取扱説明書制作

CDSは配当利回りと財務安定性のバランスで業界をリードしています。

高配当投資家向け投資戦略

推奨投資スタイル

**中長期保有(3-5年以上)**がおすすめ

  • 8期連続増配による安定インカム確保
  • 製造業のDX化トレンドによる成長期待
  • 高い財務安定性による安心感

投資タイミング戦略

現在も良好な投資機会

  • 現在水準(1,793円): 配当利回り4.13%で十分魅力的
  • 第一買い場(1,721円): 配当利回り4.3%(現在から約4%下落)
  • 絶好の買い場(1,574円): 配当利回り4.7%(現在から約12%下落)

投資金額の目安

ポートフォリオの3-7%程度を推奨

  • 安定配当による定期収入確保
  • 中小型株のリスク分散
  • 製造業関連銘柄との組み合わせ効果

まとめ:CDSへの総合投資判断

3つの重要ポイントを踏まえた評価

財務健全性:中小型株として稀な安定性

自己資本比率78.1%、営業利益率14.36%の高収益体質により、8期連続増配を支える強固な収益基盤を保持。フリーキャッシュフロー8.7億円の安定した現金創出力で、配当持続性は極めて高い水準です。

成長戦略:製造業DX化の恩恵を享受

製造業DX市場の3.6倍成長(2027年予測)、FAロボット市場の構造的拡大により、明確で実現可能性の高い成長シナリオを描いています。45年の実績と技術力を基盤とした競争優位性は持続可能です。

株主還元:4.13%の魅力的な配当収入

配当利回り4.13%は高配当株として魅力的な水準。配当性向50.3%とやや高めの水準ですが、安定した収益基盤と「長期的な安定配当」を明言する配当政策により、配当の持続性は高いと評価できます。

最終投資判断:買いはあり

理由

  • 中小型株として稀な財務安定性(自己資本比率78.1%)
  • 8期連続増配の実績と今後の増配期待
  • 製造業DX・FAロボット市場の成長期待
  • 配当利回り4.13%の魅力的な水準
  • 適正なバリュエーション(PER12-13倍)

投資時の注意点

  • 製造業の設備投資サイクルによる業績変動
  • 中小型株特有のボラティリティ
  • 人材確保・技術変化への対応力
  • 市場規模の限界による成長鈍化リスク

推奨投資プロファイル

最適な投資家

  • 安定配当を重視する中長期投資家
  • 製造業DX・FA自動化テーマに期待する投資家
  • 中小型優良株でのポートフォリオ分散を図る投資家
  • 配当利回り4%超の高配当株を求める投資家

段階的投資戦略

  • 現在水準(1,793円): 配当利回り4.13%で十分魅力的
  • 狙いたい買い場: 1,721円以下(配当利回り4.3%以上)
    • 現在水準から約4%の下落で到達可能
    • 8期連続増配銘柄として非常に魅力的な水準
  • 超魅力的水準: 1,574円以下(配当利回り4.7%以上)

投資スタンス

  • 投資期間: 3-5年以上の中長期保有
  • 投資比率: ポートフォリオの3-7%
  • 投資タイミング: 現在の水準は魅力的な投資機会

株価水準について: 現在の株価1,793円は、配当利回り4.13%で高配当株として魅力的な水準であり、8期連続増配の実績と製造業DX市場の成長期待を考慮すると適正な投資機会と判断します。

CDSは、安定した財務基盤と明確な成長戦略を併せ持つ、質の高い高配当成長株として投資価値が高い銘柄です。


本記事は投資情報の提供を目的としており、投資勧誘ではありません。投資判断は自己責任でお願いします。最新の情報は会社の決算資料等でご確認ください。

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